2017年に公開され、翌年数々の映画賞を総なめにした映画
『あゝ荒野』
この映画の菅田将暉さんとともにW主演であるヤン・イクチュンさんのセコンド(トレーナー)として私、出演させていただきました。
もうそれはそれは貴重な経験でした
本当は、この映画のオーデイションに行った際にスタッフさんから聞いていたのは
「菅田将暉さん演じる新宿新次の相手役のボクサーを探している」
ということでした。
そのオーデイションではまず演技が観られました。
私は普段舞台でコントをやっていますのでそこはまあまあ自信があります。
スタッフさんも
「いいですねー。じゃあ次こういうシーン行ける?」
と乗り気な様子。
続いて場所を変えボクシングの実戦シーン。
正直、ボクシングとなれば他の役者の卵の方たちは相手にならない。
私の独壇場。
素人のためボクシングで魅せることはあきらめたのか、
「グへぇ~!!」
とマウスピースを吐き出し、のたうち回るシーンを熱演するオリジナリティあふれる男を横目に鼻で笑いながら軽やかに「ボクシング」を魅せる。
スタッフさんも「山田さん、もう充分です!」
と私だけオーディションが早めに終了。
もう合格しかありえない理想的展開で帰宅。
後日スタッフさんから直接私にTELが・・・
「山田さん!先日はありがとうございました!完璧でした!」
ほっ、すでにニヤニヤがあふれる私。
「ただ・・・」
ただ?!
「監督と話し合った結果、ルックスの関係で今回選手役は別の役者さんになりました。」
えー!?ルックスの関係!?
何気なく鏡で自らの顔面をつい確認する。
「そんなダメ!?モテた時期もあったよ?」
続いてスタッフさん
「なので今回は・・・」
落ちたー!!!愕然とし、肩を落とす
「山田さん、プロのボクシングトレーナーをやられているということで、映画内で主演のセコンド役をしてもらいつつ合間にミット打ちなどのトレーニングも見てもらいたいと思っています」
・・・え?主演の?・・・セコンド?・・・ミット打ちも?・・・っしゃー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ってことで無事、セコンドとして映画に携われることになりました。
続きはまた
共演させていただいた日本ボクシングレフェリー界のカリスマ、福地氏と